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.はじめに
現地時間2月7日(日)開催!日本時間では月曜日の朝。学生は授業をサボり、働いている人は有給を取ったりするのでしょうか?
さて、今年のスーパーボウルはタンパベイで開催されます。
開催スタジアムがホームのチームであるバッカニアーズが出場することになり、これは史上初のことです。スーパーボウルの呪いとか言われているとかなんとか…
そのバッカニアーズのQB Tom Bradyは43歳で既に6回スーパーボウルを制覇しており、今年が10回目のスーパボウル出場になります。
昨シーズン、移籍のニュースを聞いて驚いたのを今でも覚えております。
今まで興味のなかったバッカニアーズのユニフォームが恐ろしくカッコよく見えました(失礼)
彼がかっこいいところは有言実行しちゃうところですね。
Bradyがペイトリオッツで身に付けていたのは12番だったのですが、移籍先ではWR Godwinが12番を既に着ていたんですよね。
どうやらGodwinが彼のことをリスペクトして、背番号を譲ったそうなのですが、その時にBradyが言った言葉は
「スーパーボウルに連れて行ってやるよ」(イケボ)
だったみたいなんですよね、凄くないですか?
一方でチーフスのQBであるPatrick Mahomes(25)は昨シーズンにスーパーボウルを初制覇し、今年もスーパーボウルまでやってきました。
これも凄いことですよ!確か昨シーズンのスタメン22人のうち20人が戻ってきたような記憶があります。
このプレビューではスーパーボウルを見る上で、知っておくともっと観戦が楽しめるだろうと個人的に思う情報をまとめていきます。
ソースは基本的に米国の有識者による記事や呟きです。
まだ空白のところは今後私が欲しいと思っている情報です。随時更新していきます。
.チーフス情報
個人的試合の注目ポイント
・Hillをどう使う?
・Bradyへのプレッシャーのかけ方は?
・チーフスはラン守備があまりよくないので、バッカニアーズのランゲームを抑えられるか?
・Tyreek Hill 又の名をチーター
オフェンスを一言で表すと「スピード」ではないでしょうか?
それを体現する選手がWR #10 Tyreek Hill!
40ヤード走4.29秒とリーグでも最速の部類に入ります。
ちなみにBradyは5.28秒
40ヤード…って言われても実感が湧かない人が多いと思うのでまあウサイン・ボルトとの比較映像をどうぞ。
ちなみにHillのやつは高校生の頃の速さです。
Hillの使われ方は4通りあると思います。
①横系のパスルートで守備を引き剥がす
②スペースを走らせる
③単純に奥へ走らせる
④囮にする
⬇︎のプレーではHillがMahomesの隣にセットし、ハンドオフフェイクをして画面上へ向かって走ります。
ほんの一瞬LBたちの動きが止まっているのが見えますでしょうか?
②スペースを走らせる で語ったように、スペースを走られると恐ろしいので守備も警戒してしまうと思われます。
次の⬇︎のプレーではHillの奥への脅威(③単純に奥へ走らせる)を利用して他のWRをオープンにさせています。
Hillがセイフティーの二人をフィールドの奥に引きつけ、RBがLBをフィールド手前に引きつけることで、結果的にTEのKelceがオープンになっています。
⬇︎のプレーでも同様にHillが囮になっています。
3x1のフォーメーションにて、TE Kelceが画面下に一人でセット。
Kelceの手前奥にいるセイフティーはHillの中央奥へのルートを警戒し、Hillをカバーする守りを守備は見せてきます。
それによってKelceは守備と1対1になり、結果TDに。
参考:3x1をよく使うチーフス。守備がどう守っているのかを考えながら楽しみたい人にはこのスレッドをおすすめします。
・ゴールラインオフェンス
チーフスはゴールラインで様々な攻撃を見せてきます。
意表を突く感じのプレーが多いので見ていて面白いです。
今シーズンあったプレーを見ていきましょう。
Hillをモーションさせて画面奥へ意識を向けさせ、さらにスナップ後は画面下へ動き、そちらへのパスかと思わせて中央へのパス!かなり左右に揺さぶっています。
この「左右に揺さぶって中央ですよ!」系のプレーをチーフスは面白いタイミングで使うので注目です。
例えばこちらはそういった系のスクリーン。
こちら⬇︎はロールアウトしてパスをすると思わせておいて、早い段階でパスプロをしていた42番にアンダースロー。
アンダースローなので守備も投げたことに気が付きにくいうえに、42番と対峙していた守備はパスプロを破れたと思ってQBに向かうので、結果的に42番はフリーになります。
こちら⬇︎は今シーズンのバッカニアーズ戦で見せたプレー。
結果的に失敗に終わりましたが、QBがモーションするという想像を超える動きを見せてくれています。面白いですよね。
Mahomesはフリーになっているので、Kelceがうまく投げれていれば決まっていたプレーですね。
スーパーボウルでリベンジしてきますでしょうか?
こちら⬇︎はCatching Kelceと呼ばれるプレー
アンダーセンターでボールを受けたらすぐにKelceにボールを投げます。
ゴリ押しですね。
ご覧のようにチーフスのオフェンスは普通に見ていて面白いのです。
どんなプレーがくるのか予想しながら、その予想を裏切られるのもアメフトの醍醐味の一つですね。
.バッカニアーズ情報
個人的試合の注目ポイント
・プレーアクションパスはどれくらいの頻度?
・奥を積極的に狙う?
・積極的にブリッツを仕掛ける?
・Hillに対してダブルカバー?
・Tom Brady
オフェンスを一言で表すと「ディープパス」
HCはディープパスを積極的に狙っていくのを好んでいる人です。
シーズン開始当初はWRとのコミュニケーションミスもあり、ロングパスでINTされてしまうシーンも見受けられましたが、シーズンが進んでいくにつれて、Bradyが得意としているプレーアクション(ランフェイク)からのパスが綺麗に決まるようになってきた印象があります。
ただしカンファレンスチャンピョンシップでのINTの数々はちょっと不安になりますね。
バッカニアーズのオフェンス予想記事
— .list🇫🇮🏈🖖 (@minimarulist) July 31, 2020
昨シーズン、Winstonは平均して10.9先のWRにパスを投げていた、つまりロングパスで攻めるオフェンスをHCが好んでいることが分かる。
Bradyの同様の指標は8ヤード先だった。#nfljapanhttps://t.co/NiSAdelKAQ
上でも言及したように、プレーアクションからのパスが本当に上手い選手です。
プレーアクションを取り入れず、さらにモーションも使わないオフェンスではBradyを正しく使えていないと、シーズン中盤に有識者からコメントされていました。
バッカニアーズのオフェンスはBradyとマッチしていない
— .list🇫🇮🏈🖖 (@minimarulist) December 4, 2020
プレーアクションパスが少なすぎると指摘されている。
Bradyはプレーアクションからのパスで良い成績を記録しているQB。
その能力をうまく利用できていない状況とのことです。#nfljapanhttps://t.co/BBlpNlbPN2
最近のオフェンスを見ている感じだと、この指摘点は改善しているように見えます。
プレーオフでブレイディーが投げてきた場所を見てみると、20ヤード以上奥を狙ったパスをそこそこ投げていることが分かります。
失敗やインターセプトをされてしまっているのも気になるところですが、ハイリスクハイリターンという考えをHCは持っているのかもしれないですね。
一方でBradyは奥へまあまあ投げている。
— .list🇫🇮🏈🖖 (@minimarulist) January 25, 2021
バッカニアーズのオフェンスの特徴がでているな…#nfljapan
via:https://t.co/bpAjcMjXt8 pic.twitter.com/gaUZ9BUiqR
またポケット内からバンバンとパスを決めていくのも、チーフスと比べた時の大きな違いでしょう。
懸念点としてRBのパスプロが言及されています。
⬇︎RB対セイフティー
前回の対戦にてチーフスはブリッツを47.6%仕掛けてきていたようです。
7人パスプロなので守ってもらいたいところ。
・ブリッツ
バッカニアーズの守備はかなり攻撃的です。
ブリッツの割合が高い傾向にあるので、スーパーボウルでも積極的にブリッツをしかけていくかもしれません。
さらに、オフェンス的なマインドを持っているとも言われており、スナップ後に守りの形を変えてQBを惑わしたりしてくるかもしれません。
では、どんなブリッツがあるのか見てみましょう。
大きく分けて3種類あると思っています。
①OLが守ろうと認識している外からブリッツをかけるもの
②ブリッツすると思わせてOLのパスプロを狂わすもの
③DLとLBをクロスさせてOLのミスを誘うもの
①OLが守ろうと認識している外からブリッツをかけるもの
これは「かなり」攻撃的なブリッツです。
まず3x1の単騎サイドのCBがブリッツをしかけます。
さらに中央には「DL」が少しLOSから下がって立ったまま待機しています(不気味ですよね…)
彼の左にいるLBも突っ込みます。
このLBとセンターの前にいたDLが「立っていたDL」の為に穴を作り出し、結果的にRB対DLというマッチアップが生まれています。
結果的にCBがフリーになっています。
②ブリッツすると思わせてOLのパスプロを狂わすもの
こちらは画面右側にLB二人をセットさせて、その二人がラッシュしてくると思わせて、実は一人がパスに下がり、そしてもう一人は画面左側に一気に回り込みます。
面白いのはそこだけでなく、LBが回り込んだところと同じところにCBをぶち込んできていますw ①との合わせ技ですね。
こちらではLOS上に守備を6人セットさせてOLを混乱させています。
結果右側のLBはパスカバーにまわります。
OLはそのLBが突っ込んでくるかもしれないとケアしていたので、センターから右サイドにスライドし、その結果、中央でRB対DLというミスマッチが起きています。
③DLとLBをクロスさせてOLのミスを誘うもの
こちらも画面少し左側のLBの動きに注目してみてください。
シンプルにDLとクロスしているのですが、動きが非常に上手いです。
LBの突っ込むと思わせる動きでRBが前に上がってきます。その瞬間に突っ込む場所を変えてQBにプレッシャーをかけています。
このブリッツでは、画面手前DEの動きに注目してみてください。
中央にいたLBがセンターに向かって突っ込み、そこにできた穴までブーンっと回り込んでQBにプレッシャーをかけに行っています。
かなり面白いブリッツを仕掛けていることが分かりましたね。
スーパーボウルでMahomesがサックされた時には、ぜひなぜQBがサックされたのかを考えてみましょう!その時間が面白いですよ!
・強いDL
DL4人が強いので、Box内の人数で負けていてもLBがフリーになってタックルにいけています。
また4人のラッシュでQBに十分にプレッシャーをかけられるのなら、LBがパスカバーに周り、HillやKelceのクロス系のパスに対処することもできることに。
こちら⬇︎は4人ラッシュでシンプルにパスプロを崩している映像。
ポイントはセンターの前に誰もセットせずにラッシュをすることで、結果的にみな1対1になっているとコメントされています。
クロス系のパスにセイフティーが対応するパターンも使っているようです。
Hillにマンツーマンでクロス系のパスを対処すると走り負けてしまうので、こういった対応をすることになるかもしれないですね。
ブリッツを積極的に仕掛けるのか?(パスカバーに回せる人数は減る)それとも4人ラッシュでMahomesと勝負をするのか?どんな守り方をしてくるのか今から楽しみですね。
・Hillをどうやって止める?
上で書いたようにセイフティーの助けは必須な気がしますね。
つまりHillをダブルカバーするということです。
マンカバーで1対1になると必ずと言って良いほど走り負けするので、マンカバーしている人が下から、セイフティーが上からカバーするのが理想かもしれません。
この呟きでは、セイフティーが奥に一人の状況でも基本的にはHillが奥に来たらHillをダブルカバーするべきだとコメントしています(チーフスに対して奥をセイフティー1人で守らせるのはかなりリスキーな気がしますが)
ただ、Hillに人数を使うということは他が1対1になったりするわけなんですよね…(上のHillのところで述べたように…)。なので別の脅威であるKelceに対しては「ワンチェック(LOSでぶつかる)を入れてからパスに出させるべき」ということを前回の試合で解説のRomoが言っていました。