仄暗いフィンランドの底から#26「キシリトール」

バリバリバリ

煎餅のようにキシリトールタブレットを噛み砕くフィンランドの幼児たちに私は驚かされた。

私は幼稚園でインターンをしていたのだが、そこで一番驚いたのがこのキシリトール摂取かもしれない。

歯に対する意識が高いフィンランド。小さい頃からキシリトールを摂取していると聞かされていたが、てっきりガムを食べているのかと思っていた。

どうやら日本でもタブレット型のキシリトールが売られているようだが、私はその存在を知りもしなかった。

保育士に言われがまま、子供たちは素直にキシリトールを摂取するのだが、からくりは甘さにあると思われる。

実際に買って食べてみて分かったが、凄く甘くて美味しいのだ。

子供達が自ら進んで食べるのも納得。

パッケージからは甘い匂いがするので、蓋だけ開けて匂いを嗅いでいる園児もいたのには笑ってしまった。

知らない人がいるかも知れないが、キシリトールは白樺からとることができる。

どうやらドイツやフランスの研究者によって発見されたようだが、研究が進められたのは白樺が豊富に存在するフィンランドであったようだ。*1

我が家のすぐ外にも白樺がある。

日本でもキシリトールの存在は多く知られているだろう。

最近はこんな商品も発売されているみたいだ。

なんとラムネにキシリトールが配合されているというではないか!

しかも可愛い!

キシリトールは虫歯予防以外にも使われている。

ヨネックスはスポーツウェアの生地にキシリトールを配合することで、熱を吸収するというキシリトールの性質を利用し、涼しさを保てる商品を開発したようだ。*2

しかも同じ生地を使ったマスクも販売しているとのこと。

しかし良いことだけではない、犬や猫にとってキシリトールはかなり危険なものです。*3

気をつけたいですね。

これを書いている時に、甘いものが欲しくなりついついキシリトールタブレットを数個摂取してしまっていた私。

バリバリバリと食べていると妻が言うではないか。

「それ舐めて溶かすものだよ」

まるで子供になった気分であった。

おわり

参照

*1「フィンランド人の携帯アイテム、キシリトールのお土産」 https://allabout.co.jp/gm/gc/444279/

*2「ウェア内を約3℃低く保つ「ベリークール」等の高機能で快進撃を支えるバドミントン日本代表モデルウェア2019 2019年2月中旬より発売中」 https://www.yonex.co.jp/sp/badminton/news/2019/02/1902251400.html

*3「お酒もキシリトールもNG!猫に絶対に与えてはいけないもの」 https://logmi.jp/business/articles/179497

仄暗いフィンランドの底から#25 「歯医者」

フィンランドで歯医者に行ってきた。

2年半ぶりの歯医者。

虫歯は一箇所だけあったが、そんなことよりもやっぱり日本とは色々と違った。

私立の歯医者だと割とすぐに時間を予約できるようなのだが値段が高く、公立だと1ヶ月以上も先の予約になってしまうのも大きな違いかもしれない。

今回私は急ぎの用事ではないので公立を選択した。

街の中心地から少し離れた場所にある施設での検診。

フィンランドでは1994年頃から銀歯の使用が急激に減ったので、銀の歯を持つ者は歯医者に驚かれ、ギャラリーができると複数の日本人在住者から聞いていた。*1

口をぐわーっと開けながら「はいはい、銀歯ですよ〜驚くんでしょ??」と思って反応を待っていたが、「アマルガム」と助手に報告するだけで終わってしまった。

なんとも歯がゆい。

1時間くらい滞在して、顎の状態から歯茎や虫歯のチェック、レントゲンに虫歯の治療から歯石取りまで一気に片付けられてしまった。

日本で通っていた歯医者は一回の作業が少なかったのでこれには驚かされた。

しかし最も驚いたと言っていいのは歯医者の胸毛の凄さだ。

部屋の中がしっかりと暖かいからか、短めの服をきていたのでがっつり胸毛が溢れ出ていたのだ。

私は胸毛が全然ない人間なので、全く歯が立たないなと思ったのであった。

おわり

*1 Developing National Plans to Phase Down Dental Amalgam Use in the EU Member States

file:///Users/inamotomasayasu/Downloads/Report-Developing-national-plans-to-phase-downt-dental-amalgam-in-the-EU.pdf  (9ページ目のFinlandの項目)

仄暗いフィンランドの底から#24「ムーミンたちみんながムーミン谷にいる」

フィンランド映画の予告を見ていたら登場人物の口から

「kaikki muumit laaksossa」

という表現を聞くではないか。

直訳すると「ムーミンたちみんながムーミン谷にいる」という意味になるのだが、調べてみると、どうやらこれはメンタルに関する表現で、全員いれば良好ってことのようだ。

いなければ問題ありって意味で使うみたい。

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仄暗いフィンランドの底から#23「お久しぶりです」

気がついたらしばらく更新していなかった灰暗いフィンランドの底から。

ネタは色々と浮かんでいたんですがサボりました。

これも冬のせいかもしれません。

でもね、私は「仄暗いフィンランドの底」にいなかったんですよ。

フィンランドの地表に出てきた感じでしょうか?

例年だと冬は暗くて気が滅入るので、日常の些細な点に関して深く考えてしまうのですが、今年は忙しかったのでそんなに色々と考えずにガムシャラに前進していました。

というのも10月11月は勉強とアメフト観戦が忙しく、またインターンに向けての準備も色々とあり、12月はそのインターンもあって結構充実していたのです。(新入り猫も来した)

インターン先の指導員は本当に良い人で、他の従業員もフレンドリーなのでなんだかようやく少しフィンランド社会に溶け込めた感じがして、すごく気分が前向きになったんですよ。

だから全然フィンランドの底にいるような暗い日々を送っていなかったのです。

しかもインターン先でバイトもできるようになって金銭的なプレッシャーからも少し解放されたのも大きいです。

今までは貯金が減っていくかプラマイゼロみたいな月ばっかりでしたし。

といってもそんな贅沢できるわけではないですが、読みたい本とか漫画を気にせず買えるようになったり、外食するのも気が引けなくなったのは本当に大きいですね。

久しぶりに労働というものをしてみて、やっぱり自由時間が減ってしまうのは辛いですね。お金よりも時間が大事という考えがより確固としたものになりました。

お金に関して無職&学生期間で分かったことは、私は家賃も含めて月10万くらいあれば幸せだってことなんですよね。

映画にドラマにアメフト、これが見れれば十分。

逆にこれらを楽しめる自由時間が減れば減るほど不幸になるんだなと思いました。

あとはポテチとコーラでしょうか。

とはいえ、人間の欲は無限大、意識的にこの生活水準を上げないようにしていこうと思いますが、貯金が増えていくにつれて高いものが欲しくなってしまうのが人間…年末にどうなっているのかお楽しみですね。

おわり

仄暗いフィンランドの底から#22「ヘルシンキ日帰り旅行」

ヘルシンキ日帰り旅。こちらはなかなか面白かった。というのもラーメンを2回も食べたからだ。

写真とかはTwitterのスレッドにて…

トゥルクにラーメン屋はないが、ラーメンを出しているレストランはあるみたい。

でも高そうなので行ったことはないし、美味しいと言う情報も聞いたことがないので手を出せずにいる。

2回食べたと言ったけど、別々のラーメン屋さんで食べた。

ヘルシンキには新しくTriplaという名前のショッピングモールが新しく建設され、そこに入っているTokumaruというラーメン屋が美味しいと言うので食べに行くことにした。

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仄暗いフィンランドの底から#21「これが温泉だったらな」

新型コロナのパンデミック以来、外出を自粛していたこともあるが、そもそも私自身があまり目的もなく外にでることが面倒なタイプであることもあって、妻と一緒にそれほど出かけていなかった。しかしめずらしく先週末は遠出をした。

ひとつは田舎の湖に義理の両親と泳ぎに出かけ、もう一つは妻と一緒にヘルシンキに赴いた。

フィンランドの夏と言えば6月である。

日本だと8月が夏っぽいが、フィンランドは6月なのである。

いまだに妻が「夏」と言うと8月を思い浮かべてしまうので、これが異世界転生か…と少し思わなくも無い。

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仄暗いフィンランドの底から#20「銃」

今週、フィンランドにて銃に関連する事件が二日連続で起きた。

一件は殺人容疑がかけられており、撃たれた男性は亡くなってしまった。

もう一件はレストランで銃が暴発したようだ。

2015年とちょっと古い記事によると、フィンランドはEU諸国で最も銃による死者が多い。また約8人に1人の割合で銃を所持しており、これもEU諸国で最多とのこと。悲しいことに、2013年頃には自殺の方法で銃が2番目に多く使われていたそうだ。*1

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仄暗いフィンランドの底から#19「ゴジラ」

フィンランドでは新型コロナウイルスの流行が落ち着いてきた。多くの人が夏季休暇に入り始め、国内旅行をしている人が多いようだ。私は自粛期間が始まった3月中旬からほとんど家を出ない生活を今も続けており、特にブログに記録しておきたいことは何もしてこなかったので更新がしばらく途絶えていた。

久しぶりにちょっと記録しておきたいことがある。それは勉強について思うことだ。

最近、勉強する時に怒りの感情が凄く湧き上がってくる。フィンランド語の難しさに対する怒りと、それが分からない自分に対する怒り、なぜフィンランドでこんなことしてるのかという自分の過去の決断に対する怒りなど、様々な感情が湧き上がってくるのだ。

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仄暗いフィンランドの底から#18「タバコ」

コンビニに買い物に行こうと外へ出ると、エントランスの扉を出たところで若い女性2人がタバコを吸っていた。

フィンランドでは室内喫煙が禁じられているため、外に出てタバコを吸う必要がある。

たまにベランダの窓を開けて吸っている人を外から見かけるが、多分あれはアウトである。

正確な数字を見たことないので肌感覚ではあるが、街中で見ていると女性の喫煙者数は日本よりも多く感じる。しかし移民のクラスメイトでタバコを吸っている女性はなかなか見なかった。イスラム教徒やアフリカ出身の女性でタバコを吸っているクラスメイトを私は見たことがない。

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仄暗いフィンランドの底から#17「生と死の間にいる存在」

実家の飼い犬が亡くなった。15歳であった。

4月21日朝。授業は昼からだったがなぜか早くに起きた。妻も起きるなり私に向かってLineを開けと言ってきた。メッセージを確認すると愛犬の訃報であった。

最近までは元気であったが容体が急変した。動物病院へ連れて行き一時入院したが真夜中に1人で亡くなってしまったそうだ。父曰く、朝、遺体を預かりに行った時にはまだ体が温かかったとのことで、朝近くまで頑張っていたのではないかとのこと。もっと早くに手術をしていればと後悔していたが、誰も責めることはできない。

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