「知ってる?」
「桜の花のおちるスピード」
あなたは自宅のトイレの高さを測ったことがあるだろうか?
私はある。45cmである。
Idoという会社によって、フィンランドで製造されている「IDO SEVEN D」が我が家のトイレである。いたって普通のトイレである。ある一点を除いて。。。
まずは身長についての話をしなければならない。
日本人男性の平均身長が約172cm、女性は約158cm。
それに対してフィンランド人男性の平均身長は約180cm、女性が約167cmとなっているそうだ。
両者10cm程大きく見積もっても差があるのだ。
普段街中を歩いていても、この身長差による不便を感じたことはないが、その不便を感じる瞬間はとてもとても嫌な瞬間に訪れるのである。
日本には世界に誇るトイレメーカーがある。
TOTOである。とあるサイトによると高さが38cmと記載されている。
我が家のトイレと比べるとなんと5センチメートル以上も差があるのだ。
桜の花が1秒間で落ちる距離よりも長いのだ。
日本のトイレは日本人の体格に合った作りをしているのだ。
「座っただけで分かるやつ、力が入るやつやん」なのだ。
この5cm差は非常に大きい。
お尻に力を込めようとするとかかとが上がってしまい、つま先立ちをしているようになり力が入らないのだ。
足腰、これは人間にとってとても大事なものである。足腰が弱くなってしまったご老人が歩行器を持って歩くように、足腰が強くないと出歩く気力が湧かず健康が悪化し、その先に待つものは死なのである。
つまり、トイレの時に足腰に力がはいらないことは死を意味しているのである。(いや違う)
ある時、力が入らずに悩んでいた私の前で、猫が頑張って大を出している瞬間を目撃してしまった。
彼女は腰から下をプルプルと震わせながらこちらを澄んだ目でじっと見つめていた。
気まずさを感じながらも、彼女は目でこう語りかけてきた。
「わしの足を見ろ」

そう、彼女は後ろ足をしっかりと曲げているのだ。

ハッと気づかされた。
力を込めるには足を曲げる必要がある。するとかかとが上がってつま先立ちのようになってしまい力が出ない。なら地面を上げてしまえば良いのだと気がつかされた。
ふと、遠い記憶を思い出した。あるテレビ番組でトイレのお立ち台を紹介していたのだ。足を曲げることができるので力が入るとのこと。
私はシンクの下にあったバケツを取り出した。ありがとう猫。
おわり
こんな感じで、フィンランド生活で起きたことに対して、感じたことや気が付いたことを書いていきます。(毎週金曜日配信で)
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面白かった。次回も期待。
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