仄暗いフィンランドの底から#12「新型コロナウイルス 」

 新型コロナウイルスの影響がフィンランドにもやってきた。

 先ゆく不安からフィンランドでも買い占めが発生し、トイレットペーパーや肉、そしてパンといったものがお店の棚から姿を消した。こういった光景を目の当たりにすると、フィンランドに住む人々もまた同じ人間なのだなと思わされる。

 学校も27日間閉鎖されることになり、オンラインで授業を受講したり、与えられた課題を自習したりすることになった。学校からは毎日課題がオンライン上に投稿されるため、意外と忙しい日々を送っているが、オンラインでの受講は少々疲れる。まず声が聞きにくいうえに、クラスメイトが好き勝手授業を妨害するからだ。喋っていない時にもマイクをオンにしていたり、学校でならすぐ簡単に先生が教えられることでも、オンライン上だとどんな問題が生徒に起きているのかを簡単に把握できなかったりするため、その説明に余計に時間を割くことになっている。オンラインでの授業は効率的に見えて、非効率なことが多いなと実感した。一方的に先生が教えるタイプの授業ならまだマシであるが、先生と生徒がコミュニケーションを取る授業は難航している。状況によってはまた長引くかもしれない。

 雇用にも影響が出始めているようだ。航空会社で働く友人はレイオフされ、ヘルシンキで一人暮らしをしていても無駄に家賃を払うだけなので実家に帰ったそうだ。レストランの閉鎖は政府から命じられていないが、自主的にお店を閉めるところもチラホラとで始めた。10人以上の集まりが禁止され、70歳以上の老人は他者と接触しないようにと勧告されており、スーパーなどでは、老人専用の時間が設けられたりしているそうだ。語学学校に通っている友人達は来月から様々な職場でインターンシップを開始する予定であったが、これももちろんキャンセルとなった。

 私はインドア派なのでそこまで精神的疲労を感じてはいない。唯一の外出の趣味でもある映画館での映画鑑賞も、3週間ほど閉館となったため訪れることができないが、それならそれで家で昔の作品を見ればいいだけだ。少し残念なことは、いつも行っていた寿司レストランが自主的に休業してしまったことだ。これによって益々外出する理由がなくなりここ数日は家に閉じこもっている。義理の姉妹はジムに行くのが趣味の一つであるが、ジムも閉鎖されたためやることがないと嘆いている。

一刻も早い終息を祈る。

おわり

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