【後半からネタバレあり】『フォード対フェラーリ』 点数 9/10

今回は『フォード対フェラーリ』の感想を述べていきます。

.予告

.作品紹介

瓶で飲むコーラは最高ぅ!!

.監督

ジェームズ・マンゴールド

『17歳のカルテ』『ナイト&デイ』『ウルヴァリン:SAMURAI』『LOGAN/ローガン』などの監督を務めている方のようです。

.役者

・シェルビー役 マット・デイモン

マッド・デイモンがこの映画の出演を決めた一番の理由がクリスチャン・ベールと仕事がしたかったからとのこと。*1

・ケン役 クリスチャン・ベール

クリスチャン・ベールは役作りのためレース用の免許を取得した。さらにその学校の創業者がケン・マイルズと友人であったため、彼から当時の話も聞いていたとのこと。

クリスチャン・ベールはこの作品のために約30キロも減量を達成。マット・デイモンがどうやって痩せたかと聞くと「単純に食べなかった」と答えたそうです。*1

ビフォアー

アフター

.感想

冬休み最終日。何か映画を見たいと思って上映スケジュールをチェックしていると『フォード対フェラーリ』が上映しているではないですか。フィンランドでは数ヶ月前に既に公開されていたが見れておらず、もう上映が終わってしまったかと思って少し後悔をしていました。今回は臨場感をとことん味わいたかったのでいつもより前よりの3列目の中央を予約。予約時は両隣が空いていましたが、当日チェックしてみると他にも咳が空いているにも関わらずべったり隣を取っている人がいることが判明。劇場に入ってみるとそれはそれはお年を召されたお爺ちゃんでした。お爺ちゃんなら許しましょう。私が右側でお爺ちゃんが左の席。一緒に爆速ドライブするみたいでメチャクチャ良いではないか。私が運転席でお爺ちゃんが助手席。没入しすぎてギアチェンジしようとしてお爺ちゃんのお手手を握ってしまったりして!(私の免許はAT限定)

私はひと席空けて座った。

予告編でも分かるように、かなり激しいカーレースがあるのでお爺ちゃんの心臓が持つか少し心配にも思いましたが、映画が始まると自然と雑念が消えていき物語に集中することができました。

エンジン音!ブレーキの音!クラッチを変える音が堪らねー(私の免許はAT限定)

完全にスポーツですねこれは。「行け行け行け」と叫んでしまいたくなる緊迫感と躍動感でニヤニヤが止まらなかったです。フォードがフェラーリに対決を挑む展開も胸熱でニヤニヤが止まらないです。

登場人物たちのキャラもしっかりしていますし、一応敵役も存在するので構造は分かりやすかったです。

この映画、映画館に車で行く人は見た後に絶対に時間を開けたほうがいいですね。アクセル踏みすぎるでしょう(笑)

人物相関図はこれが分かりやすいです。

.鑑賞前知識

車やル・マン、そして当時の状況について知っておくともっと楽しめると思うので、私が調べた限りをここで紹介していこうと思います。

核心的なネタバレには触れないですが、ほんの少しだけ映画の内容について触れるので全く知らずに鑑賞したい人は、映画を見てから読んでいただけると嬉しいです。

ネタバレありの文ではAmazon Primeでも配信されている『24時間戦争』や他サイトから集めた情報を元に、史実との比較を記載し、感想を述べていきます。まずはネタバレなしから。

・フォードとフェラーリの対比

当時、フォードはライン作業で車を大量生産する会社である一方で、フェラーリは熟練職人によって作られる一級品車を作る会社でした。消費者から見るとどちらも車の販売を行なっている会社に見えるますが、他にも面白い違いが両者にあります。

フェラーリ創業者のエンツォはレース好きで、稼いだお金をレースに注ぐため資金が足りなくなり、一般車販売を開始。アメリカにも輸入されることとなりました。フェラーリはレースのために一般車を販売し、フォードは一般車販売促進のためにレースに参加していたという目的の違いがあるのです。これも非常に興味深いです。というのも、昔は(今は知らないが)車を売るにはレースに勝つことが非常に大事とされていたためです。日曜日のレース結果が月曜日の自動車販売セールスに大きく関係していたそうです。なので自動車メーカーがレースに乗り出すのも納得ですね。*2

・物価水準

劇中では少しお金の話が出てきます。これがどれくらいなのか正直劇中では分からないので調べてみました。Inflation Calculator *3を元に計算してみると、当時の200ドルはなんと現在で言う約1,565ドル!2019年1月8日レートの日本円で換算すると約17万円と大金です。この金額を覚えておいてもらいたいです。

・rpmとは?

劇中で語られるこの単語。rpmはrevolutions per minute : 回転毎分の意味で、メーターはタコメーターと呼ばれております。この数値が上がるとスピードも上がるようです。劇中で見られる7000rpm以降の赤い部分はレッドゾーンと呼ばれており、この領域に達するとエンジンに負荷がかかりすぎてしまい壊れてしまう可能性があるとのこと。これらを踏まえて劇場でケンの奮闘を見守って欲しいです。*4

・200mphは時速何km?

時速約321km。もしかしたら日本では補足字幕で情報が入るかもしれないですが目安として覚えておいて損はないでしょう。

・当時のレース事情

そもそもなぜ24時間も走るのか?こういった素朴な疑問が上がってきますよね。

もともとル・マン24時間耐久レースは市販車による耐久レースとして企画されたレースであり、メーカーが新しい技術を試す場でもあったとのことです。*5

時間は24時間で、走破した距離を競うレースです。長時間のレースを2人交代で行います。ドライバーは起きていきなりレース開始ではなく、既に10時間から15時間は起きていてからのスタートだったそうです。*2 

技術力を長時間で試すのは納得できますが、ドライバーにとっては途轍もない負担ですね。

さらにレースには死が付き物でした。1955年のル・マンではレース史上最悪の、観客を含めた約90人に上る死亡事故が起きています。また当時のドライバーは火で焼かれることを恐れ、半数のドライバーがシートベルトをしていなかったとのこと。フォード社長は「発進が遅れても良いからシートベルトを使用しろ」とドライバーに指示していたが聞く耳を持たなかったそうです。*2

レーサーは死と隣り合わせの職業であったことを踏まえて、劇場で奥さんの反応を見守ってもらいたいです。

以下ネタバレあり!!!のため、鑑賞後に読んで頂きたいです。

・舞台が最高!

60年代には私は生まれていないのでノスタルジーを感じるわけがないんですが、めちゃくちゃ憧れる風景がいっぱいでした。特にコーラの瓶!!!そしてダイナーのシーンが良かったです。

是非ともこの時代に流れたコカコーラのCMを見てください。

コカ・コーラは至るところに登場していて、まずケンがレンチをシェルビーに投げたシーンの後にケンの息子が登場するシーン。ここで息子がコーラを持っています。そしてシェルビーとケンの喧嘩の後にも瓶のコーラ!良いですね~

温泉の後に瓶で飲む牛乳が堪らなく美味しいように、瓶で飲むキンキンに冷えたコーラって美味しいですよね~。残念ながらフィンランドでは見かけません(涙)(後日談:スーパーで念入りに調べてみたら売っているところもありましたが、割高でした)

・友情の物語

カーレース映画とのことで、人間模様が薄くなるのかな?と思っていたらめちゃくちゃ感動させられる作りになっていて驚きました。まさかウルっとさせられるとは。フォード対フェラーリというタイトルなだけにフォード社が一丸となってフェラーリを倒しにいくのかと思いきやメチャクチャビジネス政治闘争があるんですよね。会社の方針だとか、社長の意向だとか。かといってダラダラとせずに痛快に切ってくれているところもスピード感があって良かったです。

・何が本当?嘘?

いくつか史実と違う点や合っている点をここで列挙していきたいと思います。

・ケンは実際に同年の8月17日に亡くなっている。実際には彼はテスト走行中に制御が効かなくなり崖から落ちて亡くなってしまったそうだ。レ・マンがあったのは6月18日~19日。*6

・映画内だと全権を全てフォード社長が握っているように見えるが、実際は重要な決断も他の社員に任せていたそうだ*2

実際にレース開始後はドアが閉まらなかった*2

・タイヤの交換では劇中と同じようにハンマーでカンカンと叩いて外していた*2

・車は極力CGを使っていないそうで、本物の車の上に昔の車の型を乗っけて走らせていた

・123フィニッシュも本当で、ケンが優勝できなかったのも本当である。理由としては同着となった際にはレース開始時のスタート場所が一番遠い車両が最長距離を走ったとみなされるため、マクラーレンが優勝することとなった*2

・劇中ではケンは気にしないような表情にも見えたが、実際は酷く傷ついていたそうだ*2

・フェラーリ創業者のエンツォは現場にいなかった*7

・シェルビーとケンの路上での喧嘩も無かった*7

・映画ではフォードはケンをル・マンに送るのを渋ったが実際は違う*7

・フォード社長が泣いてしまう、シェルビーとのライドは無かった*7

こんな感じで色々と脚色されている部分もあれば本当の部分もあるようですね。

もう一つ追記しておきたいことは、フェラーリに乗っているレーサーについてです。レースが始まる前にケンと見つめ合っていたイケメンです。突然ケンと見つめあってライバル感を出されて戸惑いましたが、実は彼、フィアットの元名誉会長であるアニェッリの甥とのことです。1966年ル・マンにてフェラーリは世界チャンプにもなったイギリス人レーサーのサーティスが本当は搭乗する予定でしたが、突如フィアットの元名誉会長であるアニェッリが甥を乗せたいと言ったことからフェラーリは優秀なドライバーを失ってしまったとのことです。*2

ここら辺で終わりにします。本当に見て良かったです!!そして時間がある方は是非ともAmazon Primeで観れるドキュメンタリー『24時間戦争』を観てもらいたいです。知識が深まりますし、豊富なインタビューで当時のことを知れます。Amazon Prime会員だと無料で観れるますよ。

そういえば、あのお爺ちゃん、エンドロールが始まったらそそくさと帰ってしまいましたが、銀幕を横切る彼の足並みはどことなく早く感じられました。

.学んだこと

ル・マンの歴史や当時の状況

.最後のお別れはこの曲で

James Burton – Polk Salad Annie (Ford V Ferrari Remix) 

参照

*1 IMDb フォード対フェラーリ Trivia https://www.imdb.com/title/tt1950186/trivia?ref_=tt_trv_trv

*2『24時間戦争』https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B06Y28ZD3B/ref=cm_sw_tw_r_pv_wb_mcNgZM8qzZElf

*3 Inflation Calculator https://westegg.com/inflation/

*4 Wikipedia タコメーター https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC

*5 ル・マンとは https://toyotagazooracing.com/archive/ms/jp/wec/special/what-is-le-mans-01.html

*6 Ken Miles https://en.wikipedia.org/wiki/Ken_Miles

*7 Top 10 Things Ford V Ferrari Got Factually Right and Wrong

【後半からネタバレあり】『フォード対フェラーリ』 点数 9/10” への2件のフィードバック

  1. コカ・コーラ以外に「wavy potato」の袋だけが(いわゆる)「ヌキ」で映るシーンもあります。
    他にも、航空チケットに描かれた社名や
    レース前にピットでケンとシェルビーの会話シーンで「DA‥」というロゴと一緒にケンが映るカットがあり、これらは当時のスポンサーだったのでしょうか。

    1. もしかしたらそうかもしれないですね。
      残念ながらそこまで詳しくは私もわかりません。
      こうやって過去のデザインが映る映画は見ていて楽しいですね。

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