今回は『パラサイト』の感想を述べていきます。中盤以降ネタバレありです。
.予告
.作品紹介
詐欺師の話
.監督
ポン・ジュノ
.役者
ソン・ガンホ
イ・ソンギュン
チョ・ヨジョン
.学んだこと
計画しても上手くいかないということ
.ネタバレなし感想
公開された時に、Twitter上での反響が良いものばかりなうえに、さらにアカデミー賞を受賞したとのことでメチャクチャ気になっていました。
フィンランドでも劇場公開されましたが、韓国語音声にフィンランド語とスウェーデン語字幕しかなかったため、泣く泣く観賞を断念しました。
ようやくAmazon Primeで配信が開始されたので早速鑑賞してみましたが、アカデミー賞受賞も納得の面白さでした。
あっという間の2時間。
終わり方がどうなるのか気になってしょうがない映画に出会えたのは本当に久しぶりです。
見るかどうか悩んでいる人は是非見てもらいたいです。
後悔はさせません!
Amazon Prime Videoでレンタル可能です。
以下ネタバレありです!
.ネタバレあり感想
「Wifiが繋がらなくなってしまった」という話からスタートし、ピザの箱を作る内職や、便所虫が発生しているボロ家、街中の消毒ついでに家も消毒してもらおうとする描写から、いかに彼らが貧乏なのかがとても分かりやく描かれているなと思いました。
韓国は受験戦争が凄いと聞きます。この映画でも主人公は4回も受験に失敗し、現在はフリーターをしているとのこと。さらに父親の話から、大学を出ていても就職することは大変なことなんだなと感じました。
家族みんながそれぞれ仕事をこなしていく姿を見ていると、詐欺師ではありますがしっかりと仕事をしているなら凄いことじゃないかと思いました。(駄目?笑)
詐欺であってもすることはしているのです。
元々スキルはあっても、それを生かす場がないことを伝えようとしているのかもしれないですね。
観賞中は、きっとどこかで彼らの正体がバレてしまい、富豪家族を殺すことになり、最終的に家まで奪ってしまうのではないのかと妄想していましたが、その予想は新たな元家政婦の登場で痛快に裏切られました。これは本当にゾクゾクしました。
元家政婦が扉を開けようとして壁で棚を押そうとしている姿は奇妙でした。
戸棚をズラすとそこには扉が現れるのです。。。
隠し扉。。。
元家政婦を追いかけるシーンでは、先に何があるのか分からない構造をしていて、恐怖と好奇心が脳内を駆け回りました。
私に降りかかっていることではないのにもかかわらず、これ以上進んで良いのか?と足を止めたくなりました。
その後家族が帰ってくるとのことで、8分間でチャチャっと家を片付け皆机の下に隠れることに。
ずーっと机の下にいるシーンでは私も息が詰まりそうになりました。
避難所で父親が言ったセリフがなぜか凄く心に残りました。
「失敗しない計画があるとしたら何だと思う?無計画」
計画なんてしないで、波に乗るように生きていくというのは確かに失敗はしないなと思いました。
それでも私は、果敢に挑戦し、失敗も含めて立ち上がることが成功への一歩かと思いますが…
とはいえ、長期的な計画は無駄だと私も思います。
数年前は今頃日本でバリバリ働いてキャリアを築いていると私は思っていましたが、結果フィンランドで移民をすることに。こんなことになるとは思ってもいませんでした。長期的な経過をしても意味はないことだなと思いました。
最終的に息子は父親を助け出す「計画」を立てました。「岩がへばりついて離れない」と言うことからもしかしたらいつかは彼も、財運と合格運を呼び寄せる岩のように、財を成すかもしれません。それとも父親の言うように計画することは失敗を呼び寄せるだけなのかもしれません。