今回は『ナイブズ・アウト』の感想を述べていきます。
Contents
.予告
.作品紹介
ダニエルクレイグが探偵になります
.監督
ライアン・ジョンソン
『スター・ウォーズ最後のジェダイ』が直近だと有名ですね。
.役者
・ブノワ・ブラン役 ダニエル・クレイグ
凄かったです。全然ボンドに見えなかったです。
・ランサム・ドライズデール役 クリス・エヴァンス
KFCのボケがフィンランドにはKFCがないから全然ウケてなかった(笑)
・マルタ・カブレラ役 アナ・デ・アルマス
『ブレードランナー2049』で一気に注目し始めました。
.感想
てっきり犯人が最後まで分からなくて、どうやって殺されたかのかをジェームズ・ボンドが探し出すかと思っていたら。。。振り回されまくり!すごく面白かったです。ネタバレ無くして話せないですねこれは。。。
・対立構造の変化が面白い
登場人物たちは、家族と探偵と看護師。警察はお爺さんのハーランは自殺と見込んでいたが、何者かによって雇われた探偵ブノワ・ブランは殺人を疑っているところから映画が始まります。家族の数人とインタビューするにつれて、鑑賞者の私たちは、登場人物に何かしらの殺害動機があることを悟り、家族の誰かが殺したのではないかと考えさせられる作りをしています。これによって「探偵vs家族」の構図が私の頭の中で出来上がりました。
「よーーーし推理してやるぞー、こっちはコナンで鍛えられているからな!」と意気込んでいるとなんと看護師が薬の量を間違えてしまったことが原因で自殺に至ったことを鑑賞者のみに語るんですよ!!ここで一気に「探偵vs隠し切ろうとする看護師」の対立構造に一転して、さらに面白いのが探偵がこの看護師を相棒として採用しちゃうので、とてもハラハラさせられました。
「ふむふむどうやって探偵から逃げ切るのかなー」っと思っていたら次はなんと長女の息子のランサムが裏で色々と企んでいてハーランを殺そうとしていたことが分かり、非常に複雑な作りをしていることに気がつきました。つまり「探偵vs家族」の構造になんだかんだ戻っているんですよね。これはもう一度見たくなりますね。
・移民と白人の構造
看護師のマルタは移民2世で母親は不法移民。一方でスロンビー家は裕福な白人家族。ハーランの誕生日会での一族の会話で移民に対する興味深い発言を聞くことができました。長女リンダの夫であるリチャードは「看護師の彼女は合法的にアメリカに住んでいる。いけないのは法律を破ってアメリカにいる不法移民だ」この会話を聞くだけでトランプ大統領の顔が出てきたのは私だけですかね?
マルタの医療行為ミスで自身が死んでしまった後のことを心配していたハーランは自殺を決意。彼はマルタとその母親が離れ離れになってしまうことを恐れていたのです。不法移民とその子供が引き離されるということは実際のアメリカで起きていることです。https://www.bbc.com/japanese/44976916
面白いのは、この白人家族は金にばかり目がいってしまっており、マルタを経済的に支援しようとするのも上部っつらの演技でしかなく、心から心配していないのです。なのでマルタに資産が全て譲渡されたことで家族は必死にお金を取り戻そうとします。結構このやり取り怖かったですね。。。
結果最後の場面ではマルタは「彼らを助けてあげるべきかな?」と心配し、立場が完全に逆転しているのも興味深かったです。あの心配は心の底から湧き出ているものだと思いました。2階のベランダの上から彼らを見下ろしているのも構図的に立場の違いが分かりやすくて良かったです。もし私がマルタの立場なら、せめて子供のメグとジェイコブの学費くらいなら払ってあげるかな(笑)
.まとめ
騙される系ミステリーはやっぱり面白い
良い人間であれば良いことが起きるかも
金は人を狂わす