仄暗いフィンランドの底から#21「これが温泉だったらな」

新型コロナのパンデミック以来、外出を自粛していたこともあるが、そもそも私自身があまり目的もなく外にでることが面倒なタイプであることもあって、妻と一緒にそれほど出かけていなかった。しかしめずらしく先週末は遠出をした。

ひとつは田舎の湖に義理の両親と泳ぎに出かけ、もう一つは妻と一緒にヘルシンキに赴いた。

フィンランドの夏と言えば6月である。

日本だと8月が夏っぽいが、フィンランドは6月なのである。

いまだに妻が「夏」と言うと8月を思い浮かべてしまうので、これが異世界転生か…と少し思わなくも無い。

それもそのはず、7月8月になるとどんどん寒くなっていくからだ。日本だと考えられない環境である。

太陽が出ているとそこまで寒いとは感じないが、風が吹くと半袖半ズボンでは寒く感じる日々が多い。装備を買い換えなければならない。

湖に行ったのは7月18日土曜日のこと。

寒くもなく暑くもない日であったが湖に入るともちろん寒かった。

フィンランド人は極寒の中凍った湖に入るくらいだからこんなのへっちゃらかと思って見ていたら義父が「寒い〜」と言っている。

あのソーセージとビールで出来上がった肉でも耐えられないのか。メイドインフィンランド、湖に敗れたり。

とはいえ体を動かし始めると多少は暖かくなるが「これが温泉だったらな」という考えが脳内を占拠していたことは妻の家族には秘密。

景色は美しい。

そして義父の胸毛が金髪なのに気がついた。

胸毛を美しいと思ったのは初めてかもしれない。

ディスイズフィンランド。

全てが綺麗に見えてしまう魔法の国。

多分旅行で来ていたらもっとテンションが上がっていたかもしれない(胸毛のことじゃないよ)

そこである思考が私を支配した。「これは日帰り国内旅行?でも私は日本人だし、これは国外旅行とも言えなくも無い…」

湖には何もないのでこういったどうでもいい考えが頭を巡る。

「日本に一時帰国する」これは日本人が日本に一旦帰国するが、また移住先の国に戻る際に使われる表現だろう。

日本に一時帰国した人はまた移住先に戻る日に日本の家族や友人になんと言うのだろうか?

「帰国する」?

それとも「行ってきます」?

「帰国する」だと既に移住先での生活に慣れてて「フィンランド?第二の故郷ですが何か?」感が出るから私は「帰国する」を是非とも使いたい。

もし両国に国籍があって、半年ずつ日本と移住先に住んでいる人がいれば果たして「帰国」という概念はどういったものになるのだろうか。

話を湖に戻すと、義両親がコーヒーやパンを用意してくれたので余計にフィンランドぽかった。

たまにはこうゆうのも良いかもしれないけど、わざわざ少し泳ぐのにこんなに遠い場所まで車に1時間以上も乗って来る必要があるかな?と思った。

ちょっと長くなったので今回はここまでで。

次回ヘルシンキ編に続く。

おわり

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