『Swallow/スワロウ』 点数 8/10

今回は『Swallow/スワロウ』のネタバレあり感想を述べていきます。

.作品紹介

異物を飲み込む話

.学んだこと

愛とは行動によって示すこと

.ネタバレあり感想

つくづく旦那が酷い…とも思うが、この夫婦、話し合う機会が全然ないんだよね。

ハンターが抱えている問題とかを理解しようとせずに、暴言を吐いたりしてしまうのとか本当に酷い。

でも、怒りでどうしてもあんな風になってしまうの、分からなくもないのと同時に、自省しなければいけないなとも思わされる映画であった。

旦那が仕事に忙しすぎるってのは確かに問題ではあるが、じゃあ彼が仕事から離れたとしても、結局彼が見ているのはうわべだけの彼女なんだろう。

それからリッチーの親とかも酷いよ。

ハンターの話を聞こうともしないし、考えているのはお腹の中にいる赤ん坊のことばかり。

表面上は理解者のつもりをしているが、心の底ではハンターのことは心配していないというのが伝わってくるのがこの映画の凄いところでもあるだろう。

ハンターはショートヘアなのに、リッチーはロングヘアが好きよとか言っちゃうお母さんも、同じ女性でありながらも、敵であることがプンプン伝わってくるシーン。

それからリッチーがハンターの妊娠を両親に報告するシーンもモヤっとした。彼は「we’re pregnant」と直訳すれば「私たちは妊娠した」って言うのだけども、妊娠したのはハンターだからな!って思ってしまった。(割と英語圏では普通に使う表現のようだが…)

作中にハグしてほしいと言ってくる男性がなぜか脈略もなく登場したが、意外とあれってメッセージ性があったと思えた。ああやってハグしてほしいって言うのは凄く勇気のいることだし、ある意味あれは孤独に対する助けを求めていることでもあるんだなと。一方でハンターは相談できる相手がいないんだよね。カウンセラーに話したことは夫に筒抜けだと知ってしまうシーンは恐ろしすぎる。リッチーが知り合いに彼女の個人的な問題を、彼女自身が了承していないのに言いふらすのとか本当にアウト。

周囲のみんなが彼女をコントロールしようとしてくるの。だから彼女は、母親をレイプした男の家を訪れた時には、私がこの場を仕切る!って言いだせたのは本当に気持ちの良いことだっただろう。それから彼から存在を肯定されることで、彼女自身も自分の存在を肯定することができたのだろう。

最後にはリッチーの子供を中絶することで、本当に一人の女性として、人生のコントロールを得たのだろうと思えた最後だった。

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