『The ESSENTIAL Smart FOOTBALL』レビュー

 今回は『The ESSENTIAL Smart FOOTBALL』で学んだことについて共有していきます。

 この本、目次見るだけでワクワクする本なんですよね。元Ohio State大HCであるUrbanのスプレッドオフェンスから、335ディフェンス、Mike LeachのAir Raidオフェンス、ペイトリオッツのノーハドルオフェンス、どのようにReedやPolamaluがセイフティーを変えてしまったのか、そしてAlabama大HCであるSabanの守備についてや、Auburn大のHC Malzahnのオフェンスについてなどなど。出版されたのが2012年なのでちょっと古いですが、現代の最新フットボールに通ずる考えばかりでした。特にMalzahnのオフェンスによってNewtonがAlabamaを倒して、結果全米優勝し、ハイズマン賞も獲得しているので、そのオフェンスについて知れるのはパンサーズファンとしてめちゃくちゃ楽しかったです。

.スプレッドオフェンスについて

 スプレッドオフェンスの目的はボックス内の人数勝負に持ち込むこと。O#がボックス内で数が多いならラン、不利ならパスといたってシンプルな法則。ここにある程度走れるQBさえいればD#は守備(特にS)を前線に持って来なければいけなくなる。

 旧来のFBがDEをブロックしこじ開けた先をRBが走るよりも、スプレッドオフェンスのゾーンリードのようにDEを浮かしてしまってQBが走るかもしれないという状況を作りDEにミスをさせるほうがランが出る確率が高いと筆者は考えている。

細かい内容はこの動画で説明していることと似ています。

私のスプレッドオフェンスに関する記事も参考にどうぞ

.アウトサイドゾーンのステップ

 みなさん!ランプレーと言ったらゴリゴリOLが前に進んでいくのをイメージしますよね??しかしOutside Zoneブロックでは後ろに一歩下がります。本書にてOutside ZoneでのOLの一歩目については、多くのコーチが後ろに出せと言っていると書かれています。これを「Losing ground to gain ground」(ヤードを得るために、ヤードを失う)と言い、標語になっているとのことです。このOutiside ZoneでのステップをBucket Stepと言うそうで(本書には書いてない)ブロックする人が遠ければ遠いほど後ろに出すステップが大きくなるそうです。OLコーチをされている方はぜひ選手に教えてあげてください。

詳しくはこの動画を見てください

Inside ZoneとOutside Zoneはこれを参考に

.Zone Blitzのおさらい

 1980年代前までは4人ラッシュならゾーンカバー、ブリッツを入れるならマンカバーが一般的だったそうです。しかしZone Blitzによってブリッツ(5人ラッシュ)を仕掛けますが、6人の守備がマンツーマンではなくゾーンで守るという「リスクの少ない」守備が可能になりました。そのため「Safe pressure(安全なプレッシャー)」とも言われています。現代においては「Fire Zone Blitz」を思い出す人も多いでしょう。後ろがゾーンカバーで安全ということのほかにメリットとしては、ラッシュに入ると思わせて入らなかったりすることでOLを騙すことができ、結果的に守備が数的有利になりやすくなる点があります。

ゾーンブリッツについてはこの記事が分かりやすいです。簡単に言うと

・5人ラッシュ、6人がゾーン

・ゾーンにすることで低リスク

・ラッシュにくると思わせて来ないことでOLを無力化、結果D#が数的有利に

・Hotルートを狙ったボールをINTできれば最高の結果

記事:https://bleacherreport.com/articles/2102559-nfl-101-breaking-down-the-basics-of-the-zone-blitz

.Gus Malzahnのマルチアタック

 この項目が一番話したかった部分です。Newtonが所属していた頃のオフェンスの特徴は…

・ノーハドルのアップテンポなオフェンス

・とにかくパワーラン重視のオフェンス

・パワーブロックオプション

 3つ目が気になると思うので解説します。まずみなさんがオプションランと聞いて思い出すのはこういったランだと思います。OLはInside ZoneでダブルチームによってDTをブロックしLBに上がっていくブロックをして、QBはRBがいるサイドのDEの動きをリードします。RBが中央へアタックし、QBは外へ走ります。

 しかしMalzahnのオフェンスではQBが中へアタックし、RBが外へ走るルートを取ります。リードするのはRBがいない方のDEで、このDEがRBへ少し幅をとればQBキープ。DEが中央へ詰める形でステイしていればRBへボールを渡します。このプレーはInverted Veerと呼ばれています。

 Lamar Jacksonのカレッジ時代のプレーを見てみましょう。DEが外に動いているのでQBがキープしています。

 最後に、イントロダクションに書かれていた言葉を共有します。

「全てを知っているコーチはいない。フットボールには常に様々な種類、新しいアプローチがあり、それらがゲームを進化させている」

 この本を読み終わって痛感したことは、まだまだアメフトについて知らないことがいっぱいあるということです。自分が何かについて「詳しい」と思ってしまった瞬間に、それ以上知識が入ってこなくなってしまうと思いました。今後もアメフトの勉強を続けていき、皆さんに共有していきたいと思います。

さらに詳しく知りたい方はぜひ、本を読んでみてください。

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